fc2ブログ
2023 02 << 12345678910111213141516171819202122232425262728293031>
ブリタニー・スパニエルの本   トライアル用語と解説

全英 猟野競技大会in富士2023'3

 トライアルコース 出犬表とコース地図
ペンネが若犬なのでコースは初めての西富士でしたが、本栖よりもずっと良いコースでした。
幼犬、若犬、保護犬はビギナーが多いので優先的に走りやすい西富士猟区だとか。
ペンネが成犬になってもオープンにエントリーして西富士にしようかな~

ブリタニー―とセター
われらペンネチームの相手はセターのヒメ1.9才と朔太郎少年チーム!

312pen4.jpg
ヒメの走りはバリバリの実猟犬で、みごと若犬部門の優勝はヒメ朔太郎チーム!
とても小学生とはおもえない落ち着いたハンドリングで脱帽。゚(´▽`)゚。

成犬の部
あれれ~?成犬の部のコビ(レザーブ)の相手犬もヒメ! 今度はパパとですネ


312fuzi-8.jpg
長澤審査員と中川審査員はとっても優しいのです(^^♪ ハンドリングを学べますよ
312fuzi-9.jpg
いくら(レザーブ) 相手犬2位

312fuzi-4.jpg
富士は全てのコースに案内人がいて、その方の指示に従って進みます。
河川敷のワンコースとは違う特殊なコースなのです。
312fuzi-5.jpg
すじこ(レザーブ) 相手犬1位
どちらも全猟で優勝するような超有力ペア!でも魚卵姉妹なら引けを取らない実力です


312fuzi-2.jpg
ガリコがいる湿地帯はただの湿地ではない!!
312fuzi-3.jpg
いい写真ですね~~臭わないし(*≧∀≦)ゞ

312pen1.jpg ペンネはまだまだですが
この大会の成犬の部の1位はブリタニーのチップです(*^。^*)b
エールとコビもレザーブ! ブリタニー・スパニエルが大活躍の大会でした。

312penpan.jpg
ペンネとパン粉 同じアダチセキヤ犬舎だけど似てませんね~


ブリタニーは野山で雉を探す猟犬です。
21日 2023 フィールドトライアル(猟野競技会)
コメントはここから コメント件数 0

全英神奈川猟野競技会4/9開催 募集中

全日本英系狩猟クラブ 神奈川県支部60回猟野競技大会のお知らせ
英系神奈川支部大会
相模川河川敷で開かれるフィールドトライアルです。
★オープン部門は血統・犬種問わず誰でも参加でき表彰もされます♪
★表彰式のあとは名物のジャンケン大会で商品をGet
☆見学者大歓迎です
開 催 日   2023年4月9日(日)  午前7時集合 ※雨天決行




会  場
トライアル会場 厚木相模大橋下流河川敷(海老名市側)
海老名IC→県道45号→市道51号→「あゆみ橋」上流の河川敷 
Googleマップ(航空写真だと分かりやすいです)
審 査 員 審査員長(長澤英雄) 審査員(中山浩・戸田望ほか)



競技部門
・幼犬部門:1.6才未満
・若犬部門:1.6~3才未満
・成犬部門:3才以上
※年齢は大会当日の年齢です
・オープン部門:血統・年齢不問 
◆幼犬と若犬部門のWエントリーOK
◆ブリタニーは幼犬、若犬、成犬またはオープンの選択が可能
 出 犬 料 幼犬部門:ワンコース放鳥なし 4,000円
若・成犬・オープン部門:ワンコース放鳥あり 5,000円
申込み締切  2023年3月26日(火)必着
申込手順
◆「出犬申込書」は事務局に請求またはダウンロード
記入後事務局に郵送またはFAXする
FAXの場合は送信確認の電話をしましょう
※出犬料は当日の受付でお支払いください
賞  典 ・各部門ともに優勝犬に本部杯、支部杯、賞状賞品を授与
・各部門の2位、3位、リザーブに賞状賞品を授与
・成犬部門の1位と2位犬には本部CH戦の出場資格が与えられます
・幼犬・若犬・成犬部門の優勝犬には金子武一杯、横浜市長杯、
神奈川県知事杯(持ち回り)が授与されます
問合せ・申込 吉岡動物病院内 全英神奈川県支部事務局
TEL 046-247-9405(病院内) 
FAX 046-290-3930
〒243-0033 神奈川県厚木市温水1059-2 
支部長:吉岡 英一
お 願 い ・競技中は車から犬を出さないようにしましょう
・スタート地点付近では静粛にお願いします
・コロナ対策のマスク着用等をお願いします
昼   食 感染予防で飲食の中止のため各自で昼食と飲物をご用意下さい
※詳細やご不明な点は事務局までご遠慮なくお問い合わせください。

・競技会のレポート: 2015年秋の大会 2016年春の大会 2016年秋の大会 
2017年春の大会 2017年秋の大会 2018年春の大会(富士)
2019年春の大会 2022年春の大会
フィールドトライアルについて(私なり)に簡単に説明したページ


ブリタニーは野山で雉を探す猟犬です。
09日 2023 フィールドトライアル(猟野競技会)
コメントはここから コメント件数 0

東金地区猟友会 競技会3/5レポ

東金地区猟友会 トライアル

猟友会に感謝
ナオミ【若1位】(東金市支部ポインター) レオ【若3位】(九十九里支部)
2013年の東金地区猟友会の猟野競技会が初参加のトライアルでした。10年も前…
それ以来私にとっての新春トライアル始めはこの大会だと思っています。

セターとブリタニー
セターのマロ【若2位】(九十九里支部)とブリタニーのペンネ【若1位】
ゲーム
オープンの若犬はペンネ1頭なので1位でしたが、猟欲と食欲だけでハンドラーなど微塵も考えていないことがよ~く分かった!
ブリタニー・スパニエル
体格はいいし良く走り良く動く。でも走り回り動き回るだけとも言えます( ̄▽ ̄;)


ポインターとセター
セターのフィン【3位】とポインターのシャリー
セターのフィン
ちゃらんぽらんだったフィンがシッカリと捜索していてビックリでした!


保護犬のセターとポインター
セターのレイラとポインターのブリジット【レザーブ】
捜索中
お尻しか見えませんが(^▽^;)ブリジッドは初出場とは思えない仕事ぶり!

ブリジッドは積極的にボサを探してますよね


ブリタニーとポインター

ブリタニーのコナン【レザーブ】とポインターのガリコ【レザーブ】
2頭ともアクティブ
2頭とも良い走りと良い捜索してたのでゲームが出ないのが不思議でした。
ガリコには手狭なコースだと思うけれど去年は2位だし今回は去年以上だったかも。
コナンの変身ブリはすごかった!マーキングもせずハンドラーの前をグングン走るコナンを見たのは初めて。驚きの栃木訓練ですネ


ブリタニーとセター
ブリタニーのピニン(手前)【レザーブ】とセターのピー(九十九里支部)
ブリタニースパニエル
ピニンが走ってる(゚〇゚;)コナンに並びピニンの変化は今大会のハイライトでした!!
ゲームを探す犬
ピニンが捜索してる!! 6才のピニンはこんなにパワフル だったのにキジあてを休業したらハンドラーの後ろをトボトボ歩くだけの悲しいブリに(*´Д`)
そんなピニンがみごとに復活~~! やっぱり自主トレが必須ですね(^^♪ 


ブリタニーと保護犬のポインター
ブリタニーのコビとポインターのリーシャ
305to-13.jpg
栗栖さんも応援参加。フィールドで遊ぶのもトライアルも必須条件は呼戻しです。
呼戻しは自主トレあるのみ!自主トレの方法を教えてくれるのが栗栖さんですね。

リーシャは他の犬が前を走ると吠え走りすることがあるそうです。パン粉もそうでしたネ
コビも終了直前にゲーム発見! ハンドラーとの争奪戦はコビの勝ち~

ブリタニー2頭
ブリタニーのパン粉【2位】とブリタニーのジル【レザーブ】
実猟もトライアルも
ジルは平場よりも東金のアップダウンコースの方が上手いように見えました 
鳥猟犬
パン粉は11才なので引退のつもりでしたがダイエットに成功したら動きが良くなったので引退は延期。
往年のスピードはなかったものの頭を使ったグランドワークと精力的な捜索でポイント!
相変わらずスタンチは短かったけれどレトリーブまで完璧でした。
パン粉のおかげで久しぶりにポイントコールできました♪ ありがとう(♡´▽`♡)


ブリタニー
セターのカイラとブリタニーのルネ【1位】
出走順の都合で観戦できず。でもシェフがポイントコールしているのは見えました。

ゲームはたくさん居たのに結局ポイントできたのはシニアのルネとパン粉だけで、2頭はレトリーブまで完璧でした。
スタンチまで完璧だったルネが1位、スタンチが不完全なパン粉が2位。納得。

パン粉もルネもハンドラーのために働くことを喜びとしていることが伝わりました。
鳥猟犬とはそういう犬だと証明したと思います。


ゲームが出ない
今回のゲームは小さくて臭いが薄く、地面をチョロチョロ動き回るので地鼻を使うえるブリタニーに有利だったのかも(?)と思ったりしましたが…不明
ペンネ
ふてぶてしい面構えのペンネ。5つ見つけたから鼻は悪くないが鳥猟犬として大✕

大会終了後のフリーランでの叫び
305to-16.jpg 横取りを狙う奴

305to-17.jpg
たくさんの賞品と賞状まで用意して頂いてありがとうございました。



ブリタニーは野山で雉を探す猟犬です。
07日 2023 フィールドトライアル(猟野競技会)
コメントはここから コメント件数 1

3/5(日)東金地区猟友会 競技大会開催

東金地区猟友会 猟野競技大会開催
エントリーは申し込み順ですが、あまりにも多い場合は調整させて頂く可能性もあります。
高齢化がすすみ猟友会員も減少し運営に限界があるためご理解ください。

東金306-17 東金306-16
東金306-13 東金306-4

・コンパクトなひな壇コースのため見学のしやすさはナンバーワンです!
・アットホームな雰囲気もナンバーワン!
「フィールドトライアルってどんな競技なの?」そんな方こそ見学に来てください! 
【お願い】各自で手の洗浄剤(除菌スプレーや除菌シートなど)をご用意ください
コロナ禍のためいつものBBQではなくお弁当の配布となります。ご了承ください
 開 催 日   2023年3月5日(日) 午前8時現地集合(小雨決行) 
 会   場  千葉県東金市滝165−12付近 Googleマップ
 競技部門  ・若犬の部:生後6ヶ月以上~3年未満 
 ・成犬の部:生後3年以上
 出 犬 料  1頭につき3,000円 放鳥(鶉)+昼食(お弁当)含む
 当日受付け時に支払い
 申込締切り  2023年2月26日(日)まで 
 申 込 先  パン粉母安斎 iwananome※yahoo.co.jp (※印は@です)
 下記の項目を書いてメールをお送りください
 必要項目  ・犬名
 ・犬種 
 ・オスorメス
 ・出生日(西暦)
 ・年令(競技会当日)
 ・父犬名と母犬名
 ・毛色 
 ・ハンドラー氏名 
 ・同伴者の人数
 ・〒と住所
 ・TELとメールアドレス
 ※ 記入が可能な項目だけでかまいません
 表  彰  ・非会員の入賞はありませんが評価と賞品があります(^^♪
 ・優秀でも非会員の方は千葉県大会に出場できません 
 そ の 他  ・くじびき大会などのお楽しみのイベントもあります
 ・見学または同伴の方は昼食のお弁当(600円)を手配しますので
  受付にお申し出ください

 ・競技の妨げになるので競技中は車から犬を出さないでください 

2013年のレポート パン粉が初めて参加したトライアル!(1才8か月)
2014年のレポート
2015年のレポート  
2016年のレポート
2017年のレポート
2018年のレポート
2019年のレポート
2020年のレポート ブリタニーがトップ3(*^^)v
2021年のレポート
2022年のレポート



ブリタニーは野山で雉を探す猟犬です。
17日 2023 フィールドトライアル(猟野競技会)
コメントはここから コメント件数 0

下総FTC:ゲームが怖くて飛込めない?

ペンネ1-4 ダービーで出場
パピーで初めて出た時は遊んで、前回キングとやったときは途中でフェイドアウトした!
今回もキングとだが、湯浅さんが「随分よくなったな」と褒めてくれたので嬉しかった~♪


最後まで元気に走りきることができたし、キングのポイントにしっかりバッキングしたことも花◎o(*^▽^*)o 
でもアンプロポイントになってしまい残念賞~
「ゲームが居たのに気持ちが悪くて飛び込めなかったのだ」と審査員のK氏。
明日22日の訓練会はその点の修正の予定ですが…治ったらいいな~♪

フィン1
フィン
サラ2
サラ
オッコ
オッコパパ
いくら
いくら
ピニン1-4
ピニン
トーマス2
トーマス
レディ
レディー
reza1-4.jpg
レザーブ:リーシャ&いくら

躍進目覚ましい保護犬軍団(^^♪ その陰にK氏



ブリタニーは野山で雉を探す猟犬です。
21日 2023 フィールドトライアル(猟野競技会)
コメントはここから コメント件数 0

・トライアル用語と解説(ア~オ)

JFTAが1975年に発行した『各国の審査基準とその解説』の抜粋資料「トライアル用語と解説」です。
・古い資料なので現在と異なる部分があるはずです。その点を考慮してください。
・明らかな誤字と特殊で読めない漢字は修正しました。

ア~オ
アマチュア―
アマチュアーとは、通常の意味では純粋にスポーツを愛好する人をいい、生活の資をスポーツに求めるプロフェショナルに対した用語である。各スポーツ種目は別途にアマチュアー規定を持ち、アマチュアー資格の審査判定を行っているが、猟犬界には特別な規定は制定されていない。オリンピック種目ではアマチュアー規定は比較的厳格であるが、他のスポーツ種目では広義に解釈する場合も多く、今はアマチュアー資格を広大しようとする傾向が全般的である。
我が国の猟犬界の現状は、常識的にプロとアマとを区別しているが、その限界は極めて不明確である。
アメリカのトライアルには明確な規定があり、大略すれば「生活の資を猟犬のトレーニング、ハンドリングによって得ているもの、その家族及びその使用人はプロフェショナルである」としていて、そこに含まれない個人は、すべてアマチュアーであるとしている。従って猟犬の売買を行う事もあるブリーダー(作出家)やオーナー(所有者)もアマチュアーであるとしている。
我が国に於いては、国情、人情の差もあってアメリカの規定をそのまま受け入れることには抵抗を感ずるむきもあるが、トライアルが益々盛んになるにつれて、なんらかの規定を制定する必要が生じてくるであろう。
アンプロダクティブ・ポイント
ポイントはしたけれどもゲームに直結しなかったときのポイントをアンプロダクティブ・ポイント、又は単にアンプロダクティブという。
アメリカのトライアルにおける用語であって、狙われたゲームを追い出す事がハンドラーの任務である場合は、アンプロダクティブは明確に定義づける事ができよう。即ち兎を狙ったり鳥の砂あびの跡を狙った時などは、フォールス・ポイント(FalsePoint)と言い、ゲームに這われたりして、ハンドラーがポイントしたと思われるゲームを出すことができなかった時などは、アンプロダクティブと区別される。
我が国のように、ポイントした犬にゲームを出させる場合は、アンプロダクティブもフォールス・ポイントも共に「空(から)ポイント」として処理されて来た。アメリカ流のトライアル観が一般に浸透するにつれて、同じ空ポイントではあっても、明らかに陸鳥類以外のゲーム或は立ち跡などをポイントしたときは大きな欠陥とするが、狡猾な雉などにはわれたことが明らかであり、且つ周囲の状況から致し方なかったと認められる場合は、多少の考慮の余地があるものとして、単にポイントとせず、アンプロダクティブをして救済の道を残すように考えられつつある。
しかしアンプロダクティブ・ポイントは良きバード・ワークでないことは明らかであり、またブリンキングを混同してはならない。一度ポイントし逸走したゲームを二度或は三度追走し、ポイントしなおし、ゲームを出した時は連続したバード・ワークと考え初めの数回のポイントを「空ポイント」又は「アンプロダクティブ」とは考えないのが通例である。
インテリジェンス
智力・智性などと云われる。猟犬の持つ猟能の内で最も重要なもので、凡ゆる犬の行動は智力に支配されているものとされる。いわゆる「あたまが良い犬」とか「あたまを使っている」とかと表現される。猟犬の猟技を三大別した場合、インテリジェンスはグラウンド・ワークに含まれ、グラウンド・ワークの他の要素、即ちスピード、レンジ、スタミナはインテリジェンスによって適度に統制され、猟野に適応した捜索が行われ、グラウンド・ワークが完成されるものとする。
ウイン、ウイナー
勝利者又は優勝者〔犬〕のこと。狭義にはチャンピオンシップを獲得した犬をウインナーという。ベンチ用語として用いる場合には、犬種別 にウインナーが出たり、綜合のウインナーが出たりして、1回の品評会で何頭かのウインナーが発表されるが、1回のチャンピオンシップ・トライアルでは、ウインナーは1頭である。動詞としてウインを使い、ただ勝ったとか、優勝した意味で使うこともあり、又チャンピオンシップ以外のトライアルで入賞したことをウインということもある。例えば、ウインいくつと表現して賞暦を意味する場合がある。
ウォーキング Walking  〔狩猟用語〕
英国に於て使われる言葉で、歩いて猟をすることを云う。我が国の猟はこれにあたる。
英国に於てはウォーキングに対しドライビングという言葉があり共に狩猟の方法の表現である。
米国に於ては通常はウォーキングのかわりにオン・フットという。
ウォーキングのオーバー・ドッグ・シューティング(犬ごしの射撃)が、英国流で表現した我が国に於ける通常の狩猟方法である。
英ポ〔犬種〕
英ポインターまたはイングリッシュ・ポインターと同意で略語である。鳥猟犬の代表的犬種であって愛好者が多い。18世紀初めに英国に輸入されたオールド・スパニッシュ・ポインター(スペイン原産)を原種として改良固定されたものが現在の英ポといわれる。
英セ〔犬種〕
英セター、イングリッシュ・セターと同意。英ポとならぶ鳥猟犬で愛好者も多い。スペイン原産のセッティング・スパニエルがその原種と言われる。セターの名はゲームを前にして座り込む性質、即ちにセットすることから発したものという説と、昔、狩猟に用いられた時にゲームを捕獲する準備を完了せる意味、即ちお膳立をするという意味を持つセットという語が語源であるという説がある。現在のセターでセットするものは少なく、立ったままでポイントする。
エントリー
トライアルに出走を申し込むこと。申込料のことをエントリー・フィーという。我が国では申込料を添えて申込めば出走できるが米国の大規模のトライアルでは、申込と出走とを別にしている場合が多い。この場合の出走料はスターティング・フィー(Staring Fee)という。
オール・エイジ・ステークス
前年令部門、年齢不問部門と訳されるが、最近はそのままオール・エイジ又はオール・エイジ・ステークと呼ばれる場合が多い。
アメリカのトライアルに於ける常用語で我が国でも三部門制のトライアルの場合に用いられ、全猟の成犬部門はとは多少異なっている。全猟の成犬部門は2年6ヶ月以上の犬のみの出走が許されるが、オール・エイジ・ステークでは出走犬の年齢を問わない。
2年6ヶ月以下の犬の出走も差し支えないものとされているが、出走犬の猟技は完成犬として審査されるために優れた猟能を持っていても、充分に訓練され猟技の完成されていない犬は不利であるので、事実上は2年6ヶ月以上の犬が出走することを通例とする。3部門制のトライアルではそれぞれの部門にいける審査基準が犬の成長過程に従って決定されているため、オール・エイジ・ステークの審査基準とパピー、或はダービー・ステークの審査基準は別個に規定されている場合が多い。近年、我が国においてもアメリカと同じように3部門制のトライアルが開催されるので、この語も一般化しつつある。
現在は3年以上(3才以上)
オブジェクティブ
コース上のゲームが存在すると思われる場所のことをいう。コース上のオブジェクティブを落とした捜索は、良い捜索ではないし、良いパターンともならない。
オーナリング
バック又はバッキングと同意義である。相手犬のポイントを賞賛するという良き作法を表す言葉としては、この語の方が適当であるけれども我が国にでは殆んど使われない。
オープンステークス
アマチュアー・ステークに対する語。オープンとは参加犬のハ ンドラーの資格に制限のないことである。従ってオープン・ステークにはプロもアマも参加できるが、現実にはオープン・ステークへの参加は少ないといっても良い。また米国におけるトライアルでの区別であって、現在の我が国のトライアルでは、オープンとかアマチュアーとか明確にうたっているトライアルはないが、トライアルの進展によっては米国のようになる場合も考えられる。
日本でオープンという場合は、メンバーシップ・トライアルに対する語で、出場資格を制限しない意味で使われることが多い。
オーバー・ハンドリング
競技中に過度に犬を操縦することであって、好ましいことではない。オーバー・ハンドリングの結果は、犬が畏縮したり自主性を失って行動に快活さがなくなる。
オーバー・トレーニング
オーバー・ハンドリングと同じようなことであるが、過度に訓練を行うことを差す。オーバー・トレーニングの結果、犬は精神的には自主性を失い、常にトレーナーの指示にのみ従って動くようになり、肉体的には疲労の累積から行動は不活発になり、レンジやスピードを失う等、いろいろな弊害が現 れて来る。

ア~オ カ~コ サ~ソ タ~ト ナ、ハ~ホ マ~メ、セ、ラ~ロ、ワ 



ブリタニーは野山で雉を探す猟犬です。
10日 2022 フィールドトライアル(猟野競技会)
コメントはここから コメント件数 0

・トライアル用語と解説(カ~コ)

JFTAが1975年に発行した『各国の審査基準とその解説』の抜粋資料「トライアル用語と解説」です。
・古い資料なので現在と異なる部分があるはずです。その点を考慮してください。
・明らかな誤字と特殊で読めない漢字は修正しました。

カ~コ

空(から)ポイント
ゲームを生産し得なかったポイントの総称。内容的にはいろいろな場合があって、特にトライアルのときは許容されるものと、そうではないものとがあり、その判定は極めてむずかしい。純然たる空ポイントはゲームの立ち跡にポイントしたときであるが、アンプロダクティブ・ポイントと混同し易い。しかし、空ポイントは好ましき猟技でないことは確かであり、嗅覚力の不足や決断力に欠けていることから起こるものである。
「フォールス・ポイント」「ポイントマンプロダクティブ・ポイント」は認定の項参照。
カット・バック
現在進んでいる方向への捜索をやめ、同じコースを通ってハンドラーの方へもどって来ること。帰路は全く無駄な動きであり捜索の意味がなくなる。能率良き捜索は不可能になるので好ましき猟技ではない。オーバー・トレーニングや誤ったトレーニングと自主性にかける犬にほどこした場合に起こる。ゲームの所在が確かめられずに、犬が同じ所をいきつもどりつ捜す場合をカット・バックということもあるが、このような場合はポタリングであって、カット・バックではないことに注意を要する。
ガンシャイ〔狩猟用語〕
恐銃癖のこと。発砲音をおそれ猟欲を失ったり甚だしい場合には逸走したりする。 猟犬は適切な訓練過程を経たならばガンシャイになることはないが、個々の犬の性質によってガンシャイになりやすい犬とそうでない犬とがあるので、一様な銃声馴致訓練では不充分である。神経質な猟欲が充分発現していない犬に、いきなり発砲音を聞かせることは極めて危険であって、慎重な計画が必要である。単声の発砲音、特にトレーナーが発する音に驚かない犬であっても、連続音、特に訓練者以外のものが不意に発する連続音のためガンシャイになる場合もあるので、猟欲が完全に発現し訓練者の発する連続音に驚かないようになるまで注意を必要とする。      
一度強度のガンシャイになった犬の矯正は極めて困難で、場合によっては不可能に近い。
矯正方法としてはいろいろ試みられているが、最も一般的であり 且つ確率の高い方法は給食時の発砲によるものとされる。即ち、犬が逸走しないように犬舎等で食事を与えている時に発砲し、もし逃げて食べないようであるならば食事をとりあげて空腹を覚えさせ、再び食事を与えて発砲することをくり返す。空腹が恐怖を圧倒し、発砲音が危害を与えるものでないことを根気よく実施することで教え込ませて恐銃癖の矯正に成功した例は多いが、適正な銃声馴致によって恐銃癖におちいらないようにすることが心得の第一である。
銃 声馴致には、仔犬の時から音にならす方法と、完全に猟欲が発現しゲームを追うようになってから音を聞かせる方法とがあるが、犬の性格によって異なるとはいえ、仔犬からの馴致が一般的であり、且つ安全度が高い。
ガン・ドッグ、ガン・ドッグ・トライアル
銃猟犬のことで、鳥猟に用いる猟犬一般を指す。従ってポインティング・ドックのみならず、レトリバー・スパニエル等も含む、かなり広い範囲の銃猟犬を意味する語である。      
ガン・ドック・トライアルは実猟に近い審査基準で行われるトライアルで、シューティング・ドック、オール・エイジ・トライアルよりは狭いレンジ、遅いスピードを要求することが多い。
カバー・ドッグ
カバーとは草林、森林、密林を指す。従ってカバー・ドックは、そのような猟野で使用されることを主目的として、作出され訓練される犬をいう。犬種は問わない。
例えば、グラウス猟に使われるポインターやセターはカバー・ドックといわれ、平原用の犬とは異なってレンジ・スピードは猟野に適応するものでなければならず、非常に頭脳的な猟技を要求される。我が国の大多数の猟犬はカバー・ドックの中に含まれるものであろう。
キャスト、キャスト・オフ
ゲームを求めて捜索し始めること。トライアルでスタートすることをキャスト・オフしたとか、させられたということもある。
ギャラリー
トライアル用語としてのギャラリーは観衆の意である。トライアルの直接の関係者、役員、審査員、ハンドラーなどを除く、参観者全員を指す場合、ギャラリーという。
競技会、競技会犬、競技会系
フィールド・トライアルのことを猟野競技会という。また、トライアルに出走する犬、トライアルに出走すべく作出され訓練されている犬を競技会犬といい、実猟に使う犬と区別している場合がある。
しかし、競技会犬はトライアル犬という特殊な犬種があるわけではなく、トライアル規則や審査基準に合致するような猟能や猟技をもつ犬を作出し易い系統を競技会系という。トライアルを猟犬の改良の場として考えれば、競技会犬、競技会系と実猟犬、実猟系ともに何等の差がないことは古今東西を通じて同一であるが、トライアルでは実猟に比べて犬の自主性を重視するため、気性の激しい犬や、スピードがあってレンジが広いために、狭い地形では実猟には使いにくく、又訓練にも時間がかかるために、このような区別をしているに過ぎない。従って、競技会犬を実猟に使うこともできるし、実猟犬がトライアルに参加し好成績をあげることがあることは当然である。
ギャロップ
犬の歩態の一つ。前肢、後肢をそろえて駈ける姿をいう。トライアルの場合には競技時間の大半はギャロップで走ることが良いとされる。スピードの点では犬の走り方としては最も速いけれども、時と場所により走り方を変えることも必要となる。
グランド・ワーク
鳥猟犬の猟野に於けるあらゆる行動は、グラウンド・ワーク、トレーニングに大別される。更に、グラウンド・ワークは「インテリジェンス」「スピード」「レンジ〔捜索範囲〕」「スタミナ〔耐久力〕」の四者にて構成されているものとされる。これはアメリカのポルトン博士による定義であるが、我が国でもこれが準用されている。
グラウンド・ワークは捜索の基礎的条件であって、良きグラウンド・ワークは猟野に適合してペースの変化を生み、良きパターンが描かれ、迅速な見落としのないゲームの発見を可能とする。
グラウンド・ワークは、バード・ワーク、バード・ワーク中のポイントと共に最も基本的且つ要求度の高い猟技であって、これに欠点の多い猟犬は高い評価を受けられない。特に、ゲームに恵まれないトライアルに於いては、グラウンド・ワークのみによって順位を決定せざるを得ない場合もあるので、グラウンド・ワークの欠陥は成績に大きな影響を与える。しかし、猟犬の評価は総合的な猟技によって決せられるべきものであることを忘れてはならない。
グラウンド・ワークの構成要素中で、インテリジェンスを除いた他の3要素は実見することができ、実見した上で判定を下すことができるがインテリジェンスのみは実見したものの総合的な類推であって、これの評価は極めてむずかしいことであると共に、慎重な観察の上に立ってこそ可能なものとなる。スピードは能率よき捜索の根本をなすものとされ、レンジは猟欲の表現であり、スタミナはそれ等を持続させるものであるが、これ等の3要素を猟野に適合させ、良きグラウンド・ワークを完成させるものがインテリジェンスである。
グッド・マナー
良き作法の意。良き作法を身につけている犬をグッド・マナーの犬という。グッド・マナーは家庭訓練(ヤード訓練)による躾ばかりを指すものではなく、猟技全般が紳士の使う猟犬として恥しくない高度の内容を持つことがグッド・マナーの犬といわれる資格である。その最も端的な良き現われは、バッキングまたはオーナリングであり、悪い現われがスチール・ポイントであろう。
群鳥捌(さば)き〔狩猟用語〕
2羽以上の群れ鳥をポイントし、1羽ないし2羽ずつ飛び立たせることで、狩猟家にとっては最も好ましいバード・ワークの一つであるが、トライアルに於いては、特に群鳥捌きについて規定は作られていない。しかし、やはり好ましき猟技といえる。何故ならば、好ましからざる性質である興奮性がないという査証であるからである。
群鳥捌きが行えるためには、ゲームの状態と非常に関係があって、トライアルでは多くのギャラリーの足音、話声のためゲームは飛びたがっている場合が多く、落着いて群鳥捌きが行える状態は極めて稀である。又、果断な飛込みをするような犬の場合は、かたまっている数羽のゲームが同時に立ってしまうことも止むを得ない。従って、ゲームの状態が群鳥捌きを許す状態であるならば、その待機を逸せざることは高く評価されて然るべしである。ただし、小寿鶏の場合には、却って飛込みに積極性のないような犬が、まま群鳥捌きらしき結果を斉すこともあるが、このような場合は必ずしも良き猟技とはいえず、犬の決断力のなさを示すこともあることに注意しなければならない。
ゲーム
狩猟鳥獣のこと。大型獣類、猪、鹿以上の大型のものを、ビッグゲーム(大物)というように、トライアルにおける対象鳥類のみならず、狩猟におけるあらゆる鳥獣に対して用いられる一般的な用語である。
コータリング
与えられたコースまたはフィールドの前方及び両側方をじぐざぐに捜索すること。アメリカのシューティング・ドッグ・ステークで要求されるパ ターンであり、我が国の猟野でも必須の猟技である。

ア~オ カ~コ サ~ソ タ~ト ナ、ハ~ホ マ~メ、セ、ラ~ロ、ワ 




ブリタニーは野山で雉を探す猟犬です。
09日 2022 フィールドトライアル(猟野競技会)
コメントはここから コメント件数 0

・トライアル用語と解説(サ~ソ)

JFTAが1975年に発行した『各国の審査基準とその解説』の抜粋資料「トライアル用語と解説」です。
・古い資料なので現在と異なる部分があるはずです。その点を考慮してください。
・明らかな誤字と特殊で読めない漢字は修正しました。

サ~ソ

サイト・ポイント〔狩猟用語〕
目を使って行うポイントで、仔犬がポイント能が発現し始めたときなどによく見られる。
ポイントはゲームの体臭に対して行うもので目をつかって動くものにポイントすることは成犬のなすべき猟技ではない。仔犬のポイント能の有無を見るようなときには有用であるが、サイト・ポイントしなかった仔犬でも生長すればポイントすることが通例である。
シューティング・ドッグ、シューティングドッグ・ステークス
直訳すれば、実猟犬というような意味があるため、実猟犬や実猟犬のトライアルは指す如くに解釈するむきもあるが全く誤りである。そのような場合には、ガン・ドック、ハンティングドックといわれる。この語はトライアルに関係する語として狭義に考えることが適当である。    
アメリカのトライアルは非常に高度な発展をしているため、同じ対象ゲームのトライアルであっても1種目でなく多種目に分かれている。例として鶉を対象ゲームとするトライアル中のナショナル・チャンピオンシップのみを挙げても、「ナショナル・ オープン・フェザント・ドック」「ナショナル・フェザント・シューティング・ドック」「ナショナル・アマチュア・フェザント・シューティング・ドック」というように4つにも分かれている。これらのトライアルは、犬に対する要求、即ち審査基準が異なっているので、厳格な意味では異なったトライアルとさえいえる。
フェザント・ドックとフェザント・ シューティング・ドックとの審査上の差は、後者においては、スピードやレンジは前者より小であるが、狩猟のために必要なレスポンス(連絡)やバード・ワークは確実でなければならないし、又比較的密なパターンを良しとしている。
更にアマチュアーを冠するトライアルは、専門家であるプロがハンドルする犬よりもスピードやレンジが小であることを良しとする。このような区分の一部にあるのが、シューティング・ドック、又はシューティング・ドック・トライアルである。
両トライアルの差はかなり明確で、審査基準のみでは明らかではないが、現実の入賞犬を見ると、フェザント・ドックに入賞した犬は、フェザント・シューティング・ドックでも当然入賞するように考えられるが、中々入賞できない。スピード、レンジ、パターン等に対する要求に明確な差があるためであろう。
3つの誤りではないか…?
ジャッジ
審査員のこと。審査員の任務は出走、出犬された犬を観察し、審査基準に準処して順位を決定することであるが、その外にも規定に従ってかなり広範な権限を持っている。例えば、2回戦を行うや否やを委されていたり、チャンピオンシップの留保ができる等である。従って、トライアルにおいてもベンチにおいても、最も重要な役割を果たすものであって、これの選出任命は競技会の主催者の意志の反映でもあり、会の成功、不成功の鍵となるものである。何故ならば、犬の審査に主観の伴うことは避けられない。従ってジャッジの主観がジャッジ自身のものであり、純粋であるならば、その決定に対しては誰でもが納得するであろうが、その主観に影響を与える他の何らかの原因がある疑いが生ずれば、その結果は混乱を生むであろう。ジャッジ自らの研究や行動は勿論のことであるが、主催者のジャッジ選定には慎重な配慮が必要となる。
実猟犬、実猟系〔狩猟用語〕
競技会犬競技会系に対する語。競技会犬の項参照。
地鼻
高鼻の反対語。捜索中又は着臭してからの犬の鼻の支持を表したものである。地鼻はいうまでもなく、地面すれすれに鼻を下げて鳥臭をとることであるが、ポインティング・ドックの場合は好ましい猟技とはされない。
その理由は、ポインティング・ドックはゲームの体臭を求めて捜索し、ポイントするものであって、足臭をたどってゲームを発見するものではないとされているし、事実足臭を追うときは、ゲームの所在を明らかにすること(ロケーティング)に確実性を欠き、且つ時間もかかるし、またポイントの際ゲームとの感覚を逸しがちになりフラッシュさせ易いからである。常に地鼻ばかりを使う犬をシャベル・ドックとかプロウとも言う。
自主性
インディペンデンス(独立性)、時にはイニシアティブ(創意性) といわれることもあるが、トライアルでは重視される犬の気質、インテリジェンスの 中の一つである。
他犬の行動に影響されて甚しい場合にはトレールしたり、またハンドラーの指示によってのみ行動したりする犬は、自主性のない犬として評価される。
犬は自らの判断でゲームの所在を求め、有効な好ましいパターンで捜索することを要求されている。ただし、あまりにも強い自主性はハンドリング・レスポンスを失い、セルフ・ハンティングとなり易い。犬の自主性は、ハンドラーのために狩るという範囲内で生かされ表現されるべきもので、頭のよい犬、智力の高い犬は、 ハンドラーを意識しつつ行動する中で、自らが猟場を選び捜索し、ましてや他犬の後を追うようなことはない。
スタイル
グラウンド・ワーク中、及びポイント中の犬の姿に関して用いられる。スタイルの良いことは望ましいことでありクラス・ドックの一要件である。
スティール、スティール・ポイント
他犬のポイントを盗む事。他犬のポイントしているゲームに近付き、あとから行ってポイントしたり、甚しい場合は飛込んでフラッシュしてしまうことをいう。
現在の我が国の犬の見方では、比較的このような犬の行為を重大な欠点としてみていない場合がある。例えば、ポイントが長かったり、ゲームとの距離が大きかったりすると、ポイントしている犬の前に出たり、後からつっ込んでフラッシュさせても欠点としなかったり、はなはだしい場合は気力があるとする時すらある。しかし、最もいやしい行為としてとがめらるべきであろう。
グッド・マナーの項にあるように他犬のポイントに対してはバックすることが正しい。従って、本能的にバックすることにたよるのみならず、積極的に命令でバックするように訓練されるべきであろう。2頭のポイントがカップルド・ポイントまたはダブル・ポイントであって、それぞれが良き猟技を示したことと、1頭が他犬のポイントをスティールしたこととは、その場の状況で判定しなければならない。特に注意すべきことは、その時の風向、ブッシュの在り方で、2頭のポイントに時間的な差のあるときは、1頭のポイントを他犬が確認できる状況であったか否かが判定の基礎として大きな影響をおよぼす。
スポーティング・ドッグ〔狩猟用語〕
狩猟に使用される犬種の全てを指すときに用いられる語である。従って、ポインティング・ドック、スパニエル、ハウンド、レトリバー、テリヤなどの殆どの犬種を含み、その中には、現在は全く狩猟には関係のない犬種も含まれている。
スタンダード
基準のこと。トライアルやベンチでは審査基準といわれるものがこれに当たる。      
トライアルのスタンダードは、そのトライアルを主催するものの理想を表したものであるから、細部については異なっている点もあるが、根本的なものは大体一致している。トライアルの行われる地域、猟野、対象ゲームの相違は、求める理想の犬に関する要求が違って来るのが当然で、日本とアメリカの審査基準は異なっているし、米国内でもクェールとグラウスとの審査基準には差がある。
更に同じクェール・トライアルであっても、主催者が意図する理想の犬が異なっている場合、例えば、ナショナル・チャンピオンシップとナショナル・フリー・フォー・オール・チャンピョは前者は理想の銃猟犬を求め、後者は偉大な演技者に栄光あらしめるためというような差がある。この相違は、ハンドリング・レスポストか、グッド・マナー、或はスピード、レンジ等に僅かな差があると認められるが、気力、体力そしてクラスを求めていることに本質的な差はない。故に、この両トライアルを、審査基準に合致するようにハンドラーの指示に従って狩ることのできる犬が真の名犬であるとされ、同じ年にこの両トライアルのチャンピオンになったエイリエル(1945年)、ルミナリー(1942年)がこれに当たる。米国と同じように我が国にも数種のスタンダードが発表されている。
ステディネス
ステディネスとは、飛び立ったゲームと銃声に対して不動のままでいることを言い、いろいろな邦訳があるが、ポイントという語と同様、そのまま使用することが、反って概念をはっきりさせるだろう。
ステディネスは、猟技を三大別した場合元来トレーニングに含まれるものである。  
猟犬は本能として飛び立ったゲームを捕えんとして追うものである。ゲームを後追いする事は当然であるが、そのようでは銃猟の場合は射撃の邪魔になることもあるし群鳥のときは残鳥までけ出したり、興奮性を高めたりして種々の不都合が生じて来る。また、グッド・マナーの点にもかける。故にステディネスへの要求は強度なものであるべき筈であるが、現在の我が国では、これを完全に行なえる犬は数少ない。ゲームの多かった昔時には、実猟を通じてステディネスを教え込む機会が多く、また訓練を実施し得たが、現在では放鳥によって教える以外に方法がない程ゲームが減少し、棲息場所も教化に適当でない場所が多くなってしまったため、ステディネスを訓練の一教程として実施することに種々な困難があるためであろう。また、トライアル・フィールドのゲームも少ないため、ステディネスによって優劣が決まる機会も殆どないことも原因の一つであろう。フィールドの整備と共に、この猟技は復活されなければならない。       
アメリカのトライアルでは、ステディネスを欠く犬は大きな欠点を露呈したことになり、特にオール・エイジやシューティング・ドックでは、絶対的な必須猟技とされる。また、前述したように、犬の強烈な本能をおさえ、命令に従わせるこの猟技の訓練を通じて、あらゆる猟技を完成せしめ得るものとして極めて重視している。
ただ、日本とアメリカとを比べた場合、日本においては、犬にゲームを出させるため、ステディネスを教える事がむずかしいと思われ、アメリカのように、犬はポイントしたままで、ハンドラーがゲームをフラッシュさせる方が、ステディネスを要求し易いし、また訓練し易いといえるだろう。ステディネスを犬に命ずるとき、英国ではハップという言葉を使うため、ハップとかハップをかけるというが、意義はステディネスト同意義である。
スタミナ
グラウンド・ワーク中の一要素。いうまでもなく耐久力のことである。エンデュランスという場合も殆ど同意である。トライアルは実猟と異なって短時間の競技であり、スタミナの点は問題がないと考える向きもあるが、その短時間の間に全力を傾注しなければならないため、ともすればオーバーペースとなってスタミナを失いがちである。僅か20分の競技であってもスタミナに問題点の残る犬比較的多い。競技時間がのびればのびるほどスタミナは重要となってくる。スタミナを保持するためには、良き体構と万全の健康管理が必要となるし、猟野においては頭脳的なペース配分ができなければならない。スタミナを失うことは、穂態の変化などの外見上の疲労が現れるばかりではなく、嗅覚力にも大きな影響があるし、また、気力もおとろえゲームの処理などにもミスが出がちになる。
スタンチネス
バード・ワーク中の一要素でポイントのかたさをいう。ポイントした犬が尾を振っていたり、まだゲームの所在を確実に把握していないような素振りがあっては、スタンチネスに欠けているといわれる。また、一度ポイントした犬は、ハンドラーの命令のあるまでポイントの姿勢をくずしてはならない。このように堅実なポイントを持続することをスタンチネスという。      
スタンチネスを欠くことは、気力の弱さ、嗅覚力の不足、或は興奮性などを示すもので、生来の猟能に欠陥のあることや訓練の不足を暗示する。
スポッティング・システム
審査方法の一つである。審査するためにはいろいろな方法があって、トライアルの審査で最も原始的なものはポイント・システムであろう。ポイントの数のみで勝敗を決める方法であるが、猟野の変化(コースの相違)や時間 的、気象的な変化等々でポイントの難易には大きな差があり、又猟技には他のい ろいろの要素もあって、ただ単にポイントの数のみで順位を決定することは、公正を欠くおそれや不満な点が多い。
次に考えられたのがヒート・システムである。2頭対抗の良い方を勝残して行くトーナメント方式である。この方法も良い犬同士が組んだ場合、折角入賞できるような犬をも除外していかなくてはならず、また何回も組替えて競技することは諸種の条件も変わるし、長時間を必要とし、運営困難となったり、順位の決定に公平を欠くことが生じ易い。  
現在のトライアルの審査は、これら二方法の欠点を除いたスポッティング・システムが採用されているのを常とする。この方法は、出走犬全頭の中から欠点の多いものからスポットして落として行くもので、最も合理的に公平に順位を決定し得るものとされている。多くの審査員は、このスポッティング・システムを実行するとき、 次のような方法をとっている。        
第1組の出走犬は、競技終了と同時にその時点で1,2位となる。A犬がB犬より優れていると判定すれば、順位はABとなる。次の2組の2頭の中に、Bよリ優れていると判定すれば、順位はABとなる。次の2組の2頭の中にBよリ優れた犬Cがあったとすれば、第2組終了の時点でACBが順位である。また2組のCがAより優れていれば順位はCABとなる。
このように各組の終了時には、それまでの出走犬全頭を通じての1,2,3位は常に審査員の心の中には決定しているので、競技終了と同時に自動的に入賞犬は定まっているものである。           
全出走犬の中から入賞犬を決めることは非常にむずかしいように感じられるが、スポッティング・システムをとる場合は、記憶が新しく鮮明な内に順位を決定して行くので、大して混乱は起きないし、また公平を欠くような余地もない。
スピード
グラウンド・ワークに含まれる極めて重症な猟技である。スピードは能率よき捜索の基幹をなすもので、犬はスピードを欠くことはできない。しかし、猟犬はゲームを発見することが猟犬としての本務であって、ただ単に早く走ることのみが賞賛される筈がない。
スピードには自ら制限があるべきものであって、端的にいうならば犬のスピードはその犬の持つ嗅覚力にマッチしたものでなければならないものであり、決してゲームをおいていったり、また、ポイントできない程早くてはならない。従って嗅覚力の極めて鋭敏な犬は、それなりの早いスピードで捜索することができ、ポイントすることができてクラスドッグとして高く評価されるであろうが、嗅覚力の劣った犬は、いくら早いスピードの所有者であっても駄犬である。
ただし、猟欲のみが旺盛で、まだ智力の伴わないパピーやダービーの場合には、スピードやそれに伴って生ずるレンジに関する多少の過多は許容される場合がある。また、猟犬のスピードは時間で計るものではなく、猟野の状況によって暖急の変化が生まれ、良き捜索を完成せしめる。
セッティング
ポイントと同様に、ゲームの所在を指示する犬の姿態をいうものであるが、ポイントでは、犬は立ったままであり、セッティングの場合は犬は地に伏している。
昔は、網猟に犬を使う場合は、犬が立っているより、伏せたほうが好まれたので、このような語が生まれたものであろう。セターがセッティング・スバニエルを原種としているためか、セターにはセッティング、またはセットする犬が時々見受けられたが、現在は殆どの犬がポイントし、セットまたはセッティングすることはない。
成犬、成犬部門
トライアルにおいて2年6ヵ月※1以上、ベンチの場合は2年以上の犬を成犬といい、成犬のみの参加する競技部門を成犬部門といっている。トライアルにおいても、ベンチにおいても、成犬は審査基準にうたわれている条件を具備しているもの、即ちすべてが完成されているものとして審査される。従って、成長過程中に見られる内的外的な未完成さは、他の点で非常に秀れたものがあったとしても欠点とされる。
※1:今は3年(3才)以上
セルフ・ハンティング
鳥猟犬は常にハンドラーとの連携の下に捜索しポイントするものでなければならない。
ハンドラーとの連携をうたって、犬がその猟本能のみに左右されて狩ることをセルフ・ハンティングという。
例えば、まことに秀れた猟能を持っていてもセルフ・ハンティングは犬に対する人間の要求とは相容れないもので、トライアルにおいても大きな欠点となるし、甚だしい場合は審査の対象にすらならないこともある。
実猟では特に使いものにもならないだろう。しかし、セルフ・ハンティングについて一考を要することは、体力気力にまさり、且つ猟能の秀れた犬がこのような傾向になり易く、適切な訓練によってこれを修正し得ることである。従って、訓練過程にある若犬には往々にして、この傾向のある犬が多いが、その犬の頭脳の発達と訓練により、自主性を保ちながらハンドラーとの連絡を失い成犬になり得るものも多い。
若犬を評価する場合、将来性云々ということは、頭脳の発達と適切な訓練を経ることを加味して、その犬の成犬となった時の猟技を予想しての結論であって、良き頭脳の働きが散見されるときは、多少セルフ・ハンティングは許されない。これが若犬と成犬との審査眼の相違の大きな一因である。
意味不明なのでミスかも?→良き頭脳の働きが見られる(成犬になった)ときは、多少のセルフ・ハンティングも許されない、ということか


ア~オ カ~コ サ~ソ タ~ト ナ、ハ~ホ マ~メ、セ、ラ~ロ、ワ 




ブリタニーは野山で雉を探す猟犬です。
08日 2022 フィールドトライアル(猟野競技会)
コメントはここから コメント件数 0

・トライアル用語と解説(タ~ト)

JFTAが1975年に発行した『各国の審査基準とその解説』の抜粋資料「トライアル用語と解説」です。
・古い資料なので現在と異なる部分があるはずです。その点を考慮してください。
・明らかな誤字と特殊で読めない漢字は修正しました。

タ~ト

ダービー、ダービー・ステークス
ダービーとは1年6ヵ月以上2年6ヵ月未満(※)の年令の犬を指す。全猟には、ダービーという語も、或はダービー・ステークという語もない。
ダービーのみが争う競技をダービー・ステークという。アメリカのトライアルは、パピー、ダービー、オール・エイジの3部門に分かれていて、それぞれ異なった審査基準によって審査され、我が国にもこれにならって3部門制のトライアルを開催する団体が増加しつつあるので、ダービーという語はトライアル愛好者の通用語となりつつある。ダービーは成長過程にある犬であって、猟技にも未熟な点があり、訓練も充分ほどこされていないので、それらに基因する多少のミスは看過され、遺伝的な性能をより高く評価するが、パピーにおける程この性能も重視することはない。主として経験不足から来るバード・ワークに救済される点があることと、風向を利用して捜索するような頭脳的な行動に不満な点があっても、看過される程度である。
1年6ヵ月以上3年未満(1.6才~3才未満)
ダブル・ポイント
2頭の犬が同時に同一ゲームをポイントした時のことをいう。カップルド・ポイント、またはデバイデッド・ポイントともいうことがある。
ダブル・ポイントであるか、バックであるか、或はスティール・ポイントであるかは、その現場において判定しなければならないことが多いが、この三者を明確に区別して見分け、妥協しないことが良い犬を所有することや訓練し得ることの大きな要因となる。バックすべき場合にポイントした時は、形はダブル・ポイントであるが、内容はスティール・ポイントになる。純正なダブル・ポイントは欠点とはならない。
ダブル・チャンピョン
チャンピオン・シップを二つ獲得した犬をダブル・チャンピオンという。チャンピオン・シップの主催団体、猟野、年令、ゲーム、アマ、プロの違い等々には関係がないので、同じダブル・チャンピオンといっても内容はまちまちである。内容を正確に伝えるためには、例えばナショナルのダブル・チャンピオンといえば、ナショナル・チャンピオン・シップを2度獲得した犬ということになる。
高鼻
地鼻の反対語。ポインティング・ドックはゲームの体臭を求めて捜索して、ポイントするものとされているので、高い鼻の指示はより広範囲の鳥臭をとり得るものとされ、グラウンド・ワーク中でも、バード・ワークにおいても、高鼻は好ましき姿態として評価される。ポイントにおける高い鼻の指示はハイ・ヘッドと表現され、高鼻とはいわない。
チェース、チャーシング
ゲームの後を追うこと。アメリカのオープン・ステークで、 犬がチェースしてステディネスをくずせば、入賞の望は絶無といってよい。日本では、訓練不充分のため、チェースする犬は多く見られ、早急に改められる必要がある。
チェック・コード
訓練用具の一つ。犬の首につける長いひものことである。通常のひきづなよりは長く、ポイントのスタンチネスやステディネスの訓練や、レンジの調整のためなどに用いられる。
トライアル・ドッグ
競技会犬の項参照。
ドロップ・ダウン
犬の伏したとき又はしゃがんだ時の姿をいう。命令語としては、ドロップとかダウンとかの単語で用いることが多い。ヤード訓練の一教程で、猟野に於ける必須猟技ではないが、作法として好ましい芸であるといえる。英国では、ポイント時にドロップ・ダウンを命ずることもあるといわれる。
トロット
犬の歩態の1つを表す。四肢を交互に出して歩くことをいう。トライアルでは時と場所によってギャロップからとロットに移ることは許されるが、常にトロットであることは好まれない。
トレーラー
トレーラーには2つの意味がある。一つは2頭1組の競技で、 他犬に影響されてその犬のあとばかりを追う犬や、相手犬の前を走ってはいるが、 自主的に捜索しているのではなく、ただ相手犬が走るから、自分はその前を走っているに過ぎない犬をトレーラーといい、そのような行為をトレーリングまたはトレールするとか表現する。
他の一つは、ゲームの足臭をたどって捜索したり接近することをいい、このようなときには地鼻とることが多く、そのような犬をトレーラー、その行為をトレーリングまたはトレールしたという。何れにしても好ましい猟技ではなく、猟能の貧困さを示すものであって、第一義の場合には気力のない犬や猟欲の発現の不充分な犬が多く、パピーには往々にして見られることである。相手犬の後を追った場合は明確にトレーリングを判別できるけれども、相手犬の前を走る場合は注意を要する。一見独立性を持っているようであるけれども、走行中の挙動を慎重に観察したり、相手犬と分かれた時の動きからトレーリングであったか否かは判別でき得ることである。    
第2義の場合も、ポインティング・ドックは体臭を求めるものであることに反する猟技で、好ましくないことは明らかであるが、実猟家の中には、ロケーティングに確実性があるような印象を受けるため、誤って良き猟技としていることもあるが、足臭はハウンドなどが追うもので、ポインティング・ドックの追うものではないことを心すべきであろう。ただし、足臭に着臭したときに一時鼻を下げたり、足臭を追っているように見えても鼻の支持が地鼻ではなく、中程度に上がっている場合は許されることもあり、中鼻でゲームに近付くことはローディングといって欠点とは見ない。
ドローイング
ゲームの所在を確かめながらポイントに移るときの犬の動きには、トレーリング、ローディング、ドローイングの3つがあって、鼻の支持の高低で見分けられる。体臭をとり、ゲームに直通してその所在に接近するときの犬の行動をドローイングといい、ドローイングのときは高鼻で接近して行く。極めて力強い猟技で最も好ましいゲームへの接近態度であり、優秀な猟能を持った犬の示すものの一つである。
これ等の3方法によらず、捜索からいきなりポイントすることもあるが、これはスナップとかスナッピィなポイントと表現され、やはり好ましいバード・ワークとして高く評価される。

ア~オ カ~コ サ~ソ タ~ト ナ、ハ~ホ マ~メ、セ、ラ~ロ、ワ 




ブリタニーは野山で雉を探す猟犬です。
07日 2022 フィールドトライアル(猟野競技会)
コメントはここから コメント件数 0

・トライアル用語と解説(ナ、ハ~ホ)

JFTAが1975年に発行した『各国の審査基準とその解説』の抜粋資料「トライアル用語と解説」です。
・古い資料なので現在と異なる部分があるはずです。その点を考慮してください。
・明らかな誤字と特殊で読めない漢字は修正しました。

ナ、ハ~ホ

バイ・ドッグ
2頭1組の競技のとき、申込数が奇数であった場合とか、組合せ終了後何らかの理由で棄権したような場合、残った1頭をバイ・ドッグという。
1頭になってしまった犬の相手犬をバイ・ドッグということもあるが、これは誤りである。このような場合の相手犬はバイ・ドッグの相手犬とか対抗犬とかいうのが正しい。バイ・ドッグの対抗犬の選出は多くの場合審査員に一任されていて、既に競技終了した犬の中から選ばれるが、出走犬以外の犬から選ぶ事も可能である。ただバイ・ドッグの対抗犬は審査の対象にならないし、また、バイ・ドックの猟技に支障を来たすような犬であってはならない。なお、バイ・ドッグが2頭出来た時は後の組のバイ・ドッグを繰り上げて、先の組の対抗犬として両犬共に審査することが普通である。
ハイ・ヘッド、ハイ・テール
ポイントした犬の姿態を表現する語。鼻を高く上げてゲームの所在を指示し、尾も尾先を上げているポイントをハイ・ヘッド、ハイ・テールのポイントと言い、アメリカにおいては高く評価される。
最近、我が国でもアメリカにならいハイ・ヘッド、ハイテールのポイントは好ましい猟技とされてきた。この理由としてはいろいろ考えられるが、ハイ・ヘッドはゲームの体臭を捕まえてのポイントを示しており、高い頭部とバランスをとるためには尾も上がっていかなければならず、また、上がった尾は気迫を示すとか、やぶの中でも見出し易いとかの利点があるといわれる。
首をのばし、尾を水平に指示するポイントをレベ ルド・ポイントといい、昔我が国の猟犬のポイントはこの姿態が多く、また、この姿態の愛好者が多いが、アメリカ系の犬が主流を占めている現在は、ハイ・ ヘッド、ハイテールのポイントが状態となりつつある。
現在の審査基準にはポイントの姿態にまで言及しているものはないが、近い将来、決定して繰入れなければならないだろう。
パターン
犬が捜索した結果が描かれる図型のこと。よいパターンとは、与えられたコースをハンドリングにのって、ゲームの付き場と思われる所をあますところなく且つ無駄なく、しかもスピーディに捜索した結果描かれる。広々した猟野では直線的なパターンでも良いが、我が国の猟野の多くは地形が複雑で風向きも変わり易く、従って曲線的で密度の高いパターンが必要とされる。    
また、パターンには、一貫して流れるようなスムースさが必要で、立ち止まってとぎれたり、カット・バックしたり、同じ場所を2度以上も通るようなことは好ましくない。このような場合をパターンが乱れたとか、パターンが悪いとかと表現する。
犬の捜索に当たっての基本的な捜索の線は、ポインターは円形を描き、セターは千鳥掛けの線であるといわれるけれども、現在猟犬種にそれ程明確な相違はない。何れにしても、与えられたコースに描かれたパターンにゲームの残存が疑われるような場合は良いパターンとはいえない。
パピー、パピー・ステークス
パピーとは1年6ヶ月未満の犬のことをいう。パピー・ステークはパピーのみが出走する部門のことで、通常3部門制のトライアルにおいて行なわれる。
パピーはまだ訓練に入ったばかりの犬であって、遺伝的な猟能のみによって捜索し、ポイントするものであるから、ダービーやオール・エイジの犬とは異った観点で審査されなければならない。
従って、パピーの審査には将来性を評価して吟味することが多いので、審査はかえってむずかしくなり、審査員には多くの経験が必要となってくる。
パピーの評価に当たって準拠する点を簡単にいえば、強烈な猟欲と訓練を受け入れやすい従順性の両者を所有していることに重点をおくべきであろう。それ故に、スピードやレンジはあり過ぎると思われても、それ等は強烈な猟欲のしからしむるところであるし、また、たまたまゲームをフラッシュしてしまっても、訓練や犬の頭脳の発達で確実なポイントをなし得る可能性があれば、決定的なミスとは考えない。総じて、将来名犬となり得る素質を持つパピーは、一見したところでは粗暴で頑固であるように見えるが、動作のはしばしに智的なひらめきを見せるものであるから慎重な観察が必要となる。
ハンドリング・レスポンス
通常は連絡といわれる。また単にレスポンスということもある。厳密にいえば、連絡とレスポンスには相違があるけれども通用語として、どちらを使っても差し支えないであろう。    
連絡は、犬が積極的にハンドラーに対して行なう場合と、ハンドラーの命に服するという消極的な場合の両面がある。何れにしても犬は人との連携を密にして初めて狩猟が行なわれトライアルが成立するのであって、犬の持つ猟本能のみで評価されることはない。
従って、連絡は非常に重要な猟技であって、これなくしてはいかに秀でた猟能であっても生きてこない。しかし、連絡については多くの誤解があり、犬の姿が見えなくなれば、直ちに連絡を失したとの結論を下す人々もあるが、連絡はもっと広義に解釈さるべきものであろう。     
即ち、連絡は犬が常にハンドラーを意識していて、ハンドラーの前方または側方にあって捜索を続け、指示に従いコースを逸脱することなく、命あれば直ちに応ずるならば、良き連絡良きレスポンスといえるであろう。
バード・センス
これを一言で説明することは困難である。クラスといわれる秀でた性能が複合されて表れるものであって、明確に言い表す事が出来ない。ゲーム(バード)に対する諸性能と訓練と経験によって身につけた「かん」または「ひらめき」といえば、大要はつかめるかも知れない。
バード・センスは、クラスの高い犬のみが会得しうるもので、これを理解することはジャッジの務めであり、同じように経験によって得るものであろう。
バード・ドッグ
鳥猟犬の総称。狭義には、陸鳥を対象とする狩猟及びトライアルに使用されるポインティング・ブリード。広義には陸水鳥を対象とする犬種を含む。通常は、前者の意味で使われることが多い。
バード・フィールド
トライアル・コースで必ずゲームがいる地域、又はゲームがおかれている地域のことをいう。通常は人工的にゲームを放ちバード・フィールドとする。
現在の我が国のトライアルでは、厳格な意味でのバード・フィールドが作られたことは数例に過ぎない。現在我が国でバード・フィールドと称するものは、ゲームが着き易い場所という程度の軽い意味しかないようである。
バード・フィールドはワンコース・トライアルのときに必ず作られるもので、同一コースを何回使ってもバード・ワークが見られるためのものである。アメリカのワンコース・トライアルではバード・フィールドを設定することが通例で、多くの場合コースの終了間近に作られたり、出走直後と終了間近に作られたりする。ゲーム貧困な我が国のトライアルにおいても、バード・フィールドは大きな課題として研究される必要があり、次第にワンコース・トライアルが正当な評価を受けるようになって来ている。
バッグ・キャスティング
コース上でハンドラーの後方を狩ること。グラウンド・ワークの中に見られ、レンジやパターンに大きな関係がある。犬はコースに従いハンドラーの前方及び両側方を捜索することを要求されており、ハンドラーの後方を狩ることは忌避されている好ましからざる猟技の一つであるが、犬の動きが活発で捜索態度が好ましいと、この姿態のみで良きグラウンド・ワークと見誤り、バック・キャスティングを看過することがある。
トライアルでは他犬の捜索済みの場所ばかりを狩ることになり、能率の悪い捜索となりバード・ワークにも恵まれない。犬の動きのみに幻惑されることなく内容にも配慮しなければならい。
バック、バッキング
バック、またはバッキングはほか犬のポイントを視認した時に見られる猟技である。ポイントと同様な姿態を取るが、通常はポイントしたときほどの力感がない。控えポイント、或はオーナリングともいう。
ポイントとバックの根本的な相違は、ポイントはゲーム臭に対した時に現われ、バックはゲームには無関係であることである。従って、典型的なバックは、1頭が風上に向かってポイントし、他の1頭が横から来て、風によってゲーム臭  が流れて来ているとは考えられない横側で止り、バックした時に起こる。もし風下から他の1頭が近づいた場合は、ゲーム臭を感じてポイントする可能性も考えられる。このような場合はバックすべきか、或はポイントしても差し支えないかについて、現在の我が国にはまだ異論があるように思われる。
バックは猟犬にとって極めて重要な猟技であるとしている点は英米共通の思想であり、我が国でも一般的にはこの思想が受け入れられているが、現実の場合においてはバックとスティール・ポイントは混同され、バックすべきときにスティールしても殆んど看過されているし、一部にはこれを良しとする風潮すらあるように思われる。
英米において、バックが重要な猟技として考えられ、高く評価されている原因は、良き作法の具象化であると考えるためであろう。いわゆる紳士の使う犬としての資格の一つであるとするためであろう。単にゲームを射獲することのみを目的とするならば、ポイントすれば充分である。何頭の犬を使おうが、全頭が確実にポイントするならば、1頭がポイントしているのと変わらない。このように何頭かの犬を使っている場合、1頭がポイントしたならば、他の何頭かがバックしなければならないというバックに対する要求の根拠にはならない。従って、バックについての疑問があるときには、バックは猟本能の発露ではなく、礼儀作法の具現であることに徹すれば、自らバックの在り方が理解されるであろう。
バックするためには二つの条件が必要である。一つはポイントした犬のポイントがスタンチであることで、この場合ゲームの所在を問わない。例え空ポイントであっても差し支えなく、バックする犬にポイントの内容は無関係である。
他の一つは他犬のポイント、又は他犬の身体の一部であってもポイントしているかの如く見えることが条件である。仮にやぶなどの障害物で他犬のポイントが見えない時はバックは行なわれない。ポイントの姿態が不確実で尾が止まらなかったりしたとき、或は一度ポイントしたけれども、このポイントをといたとき、バックを継続している必要はない。
バックは生来その能力を持つ犬が居り、 バッキング能のある犬などといわれるが、バッキング能のない犬については、 訓練によってバックを教える必要がある。バックはステディネスと同じように、 猟本能に反する人間の要求であり、確実にバックするように訓練することはトレーナーの責務であろう。
ヒール
付けのこと。ヤード・トレーニング中の一教程で、 外国では、すべての畜犬が心得ていなければならないマナーであり実現されているが、日本ではまだまだの感がある。
ブリンキング
バード・ワークの中の最も好ましからざる猟技の一つである。ゲーム臭を感じ一度ポイントしながらポイントをやめて捜索に移ったので、ゲームはいなかったのかと思うと実際にはゲームがいたという場合、この犬はブリンクしたとかブリンキングであったとかいう。
バード・ワークを見せながら、ゲームを残していく結果で、稀にしか見られないように思われるが現実にはまま見られる。一度ブリンクした犬はその後も度々ブリンクするようになる。気力や決断力のない犬に多いのは勿論であるが、嗅覚力にも大きな影響があり矯正することは不可能であろう。見方によっては空ポイントより更に悪い猟技といえるであろうが、単に空ポイントとして看過されることもあるので慎重な観察が必要である。
フォールス・ポイント
普通は空(から)ポイントと呼ばれる。典型的なフォールス・ポイントは、対象ゲームでない何物かにポイントした場合で、例えば砂浴びの後の残嗅にポイントしたときフォールスポイントという。
勿論好ましからざる猟技である。対象ゲーム以外のゲームを狙った場合であっても、それが猟鳥である場合はフォールス・ポイントとすることは酷で、トライアルにおいても許容されるのが通念であり、特に我が国のトライアルの場合には一応対象ゲームは定められていても、この専門犬として訓練されているわけではないので、他種のゲームにもポイントすることが望ましい。アメリカのグラウス・トライアルでは、兎にポイントしても後を追わなければ許容されるとされているが、我が国では獣類へのポイントに関する規定はないが、バード・ドックとしての観点から良き猟技としないのが通念であろう。
ブリード
ブリードには種属をいう場合と作出する意味の2つ がある。
種属を指すときは、例えばジャーマン・ブリードといえば、ジャーマン・ポインター(独ポ)、ワイマラナー等のドイツ原産の犬を意味する。又ポインティング・ドックと同意義に使って、ポインティング・ブリードなどということもある。作出の意味ではブリーダー(作出者)というような語は一般的に使われているし、ブリードとかブリード・アップなどと常用されている。
フラッシュ
ゲームを飛び立たせること。アメリカではポイントされたゲームをハンドラーがフラッシュするが、我が国では犬にフラッシュさせる。
両者の相違は主として猟野の状況の相違が原因となっているものと考えられ、トライアルコースが整備されたり、置き鳥が一般化されればアメリカ式も可能であり、ステディネス等のバード・ワークの判定も容易ではあるが、現在の日本の猟野そのままではむずかしい。犬の訓練には困難な点もあるが、トライアルでは次第にアメリカ方式が取り入れられる傾向がある。
フット・セント
足臭のこと。ポインティング・ドックは足臭に拘泥することは許されない。バード・ワーク中、時々鼻を下げることは、雉がゲームの時はその状況で許されることもあるが好ましいことではないことは勿論である。
強く執着する意
フィールド
通常は猟野のことをいう。トライアル・フィールドというときはコースの設定される猟野の全域を差す。
英国で発行されている雑誌にフィールドというのがあって、歴史も古く狩猟や猟犬の記事も多いので著名である。 フィールド・ドックという場合は殆んどスポーティング・ドックと同意義に用いられているが、現在現実に狩猟に使われている犬種を総称した場合に用いられる。F・D・S・Bの最初の2字はフィールド・ドックの略語である。
ペース
歩調のこと。スピードとの関係が深い。グラウンド・ワークの一要素であって、犬は猟野やゲームの情況でペースを変え捜索することを要求される。一本調子のペースは早くても遅くても好ましいものとはいえず、 犬自身の智力や訓練によって時と場所でペースが変り、リズムが生み出されることが理想である。
我が国ではペースとスピードとは同一のもののように使われているが、ペースが原因でありスピードは結果である。
ペデグリー
血統書のこと。血統登録したときに発行される書類であり、犬の血統構成や祖先犬名が解る。特殊の人や場合の外、ぺテグリーとはいわず、血統書といっているのが通例である。
ポタリング、ポタラー
ゲームの足臭や残臭或は異臭とゲームの体臭とが嗅ぎ分けられず、もたついていることをポタリングという。勿論好ましからざる猟技であって、べたついたなどと表現される。このような優柔不断な行動をする犬をポタラーと呼ぶ。
決断力や嗅覚力の不足を示すものであるが、訓練にあたっての誤りからポタラーとしてしまうこともあるので、その点注意を要するであろう。
ポイント
日本語化され日常的に口にされているが、その概念はかなりまちまちのようである。
ポイントは犬がただ立ち止まったり、ロケーティング(寄り付き)することばかりを言っているのではなく、外観と内容から2つの条件が必要である。
即ち1つは犬が完全に停止している状態が要求される。ただ小鼻が動いたり呼吸のための動き、或は緊張のためのふるえなどは致し方ないが、その他の動きは停止されていることが必要である。最も多く見られる動きは尾であって、尾の止まらない犬は比較的多い。
他の1つはゲームと直結していることがある。犬にフラッシュさせようがハンドラーにフラッシュさせようが、ポイントした地点附近にはゲームがいることが必要である。正しいそして理想的なポイントは、以上の2条件を満たすものでなければならない。
ポイントはポインティング・ドックの存在理由の最もたるものであるし、人が犬に要求する猟技の中で最も重視するものである。しかし、それが反ってポイントを拡大解釈し、尾が止まらなくても狙った所にゲームがいれば良いポイントであったとし、狙った所より多少ずれた所にゲームのいた場合もポイントしたと称する。これなどは欠点のあるポイントであって正しいポイントではない。       
グラウンド・ワーク中ゲーム臭を感じ、そのままペースを変えずポイントすることは極めて鋭敏な嗅覚力を示し理想的ではあるけれども、雉のように逃避能力の高いゲームに対しては必ずしも理想通りには行かない。
しかしゲームの這うにまかせて何回もポイントしなおすことも賞されるものではないのであって、その時と場所により判定さるべきものであるとしても、2,3回目までには確実なポイントをすべきであり、またローディング(寄りつき)に当ってはドローイング(高鼻)または少なくとも中鼻であるべきである。
グラウンド・ワーク中にポイントらしき姿態をとるが、それがゲームに直結しなかったり、ポイントをやめて捜索に移る場面が見受けられる。このような場面についてはフォールス・ポイント、アンプロダクティブ・ポイント、ブリキング、認定等の項を参照されたい。
ポイントの姿態については、現在の我が国では理想の型は決っていないように思われる。アメリカ流にハイ・ヘッド、ハイ・テールを良しとする人もあり、また戦前からの英国系ポインタやセターに見られるレベルド・ポイントに理想を置く人もある。
実猟においてはどちらであっても内容が確かならば差し支えないが、トライアルにおいては理想の型を決定すべき時期が到来しているのであろう。現在のトライアルでは、ゲーム数も少なくポイントする機会も僅かであり、 またスタンチなポイントを可能ならしめるほど落着いたゲームが稀であるので、 ポイントすればなおのこと、その型まで云々することができないのが実状であるが、トライアル・コースの整備や放鳥等によって確実なバード・ワークが勝敗を分ける時代が近づきつつある。              
アメリカではポイントの型はハイ・ヘッド、ハイ・テールでなければならないことが通念となっていて比較的尾の下がり易い犬については訓練によって尾の支持を矯正している。
英国の犬は旧来のようにレベル・ポイントが多いように見える。ポイントの型としては、ポインティング・ドック、特にポインターやセターは高鼻で体臭をとらえ、ロケートしポイントするものとすればハイ・ヘッドが好ましいし、それにつれてハイ・テールが望まれるのが常道であろう。
ポイント・システム
審査方法の一つ。ポイントした回数の計によって勝敗を決める方法で、極く初期のトライアルではこの方法が採用されたこともある。コース別のゲーム分布状態などに左右されることが多く、ゲームによってのポイントの難易にも関係がないので、極めて明確に勝敗は決めることができるが、選不運によって結果が影響され、また、猟技のすべてを審査の対象としないので、良い犬を選ぶことができないことも多い。このような欠点があるため、現在のトライアルではこの審査方法は採用されていないのが各国の現状である。
ボディ・セント
ゲームの体臭のこと。反対語はフット・セント(足臭)である。
ボルト、ボルダー
ハンドラーの命令に応じないこと。そのような犬をボルターという。通常、日本でいう暴送犬を指す。勿論好ましからざる猟技でセルフハンティングと同意語である。
bolt=大胆な

ア~オ カ~コ サ~ソ タ~ト ナ、ハ~ホ マ~メ、セ、ラ~ロ、ワ 




ブリタニーは野山で雉を探す猟犬です。
05日 2022 フィールドトライアル(猟野競技会)
コメントはここから コメント件数 0
 HOME 

管理人:鉄腕たろう(パン粉母)

鉄腕たろう

ブリタニー・スパニエルのパン粉(2011/7♀)と
ペンネ(2020/12♀)とキジあてを楽しんでます♪ 
鳥猟犬の訓練、競技(フィールドトライアル)、飼育他

最新記事の全一覧

リンク

おすすめのサイト
ドッグトレーニング
「ドギーカルチャー」栗栖トレーナー
ドッグプラス
■犬種情報/ブリタニースパニエル
ブリーディングが引き起こす遺伝病
①「犬たちの悲鳴」
②「続・犬たちの悲鳴 告発から3年」
ブリタニースパニエル オフ会2013
■全国ブリタニースパニエルオフ会
「アダチセキヤ犬舎」
「ブリタニースパニエルCookie&Laimuのドタバタ」

ブログ内検索

月別アーカイブ

QRコード

QRコード

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

アクセス